症例ブログ:顎関節症とその治療について
川崎区にある歯医者 パール歯科医院 院長の藤田です。
私は日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医を取得しております。当院ではインプラント治療・矯正治療など自費治療に力を入れています。
1.はじめに
今回の症例ブログは「顎関節症」についてわかりやすく解説していきたいと思います。
顎関節症とはTMDとも呼ばれ、顎関節の痛み・雑音・運動異常を備えた疾病をさします
原因は複雑をきわめ、筋肉・関節内部・靭帯等の問題でおきると考えられます
顎関節症の大きな特徴として若い女性に多いことです
ただ上記グラフに注目すると年齢が進むにつれ減少していることわかります
これは自然緩解、つまりほっといても治る傾向にある病気であることがいえます
ただ自然治癒せず、悪化の一途をたどり、口があかなくなる場合も一部あるのです
上記顎関節症に関わってくる筋肉です
嚙み合わせに使う筋肉は一つではありません
これらの筋肉に障害が起きると顎関節症につながります
上記顎関節を取り囲む関節包と外側靭帯です
関節包が、デリケートな組織である関節を守り、靭帯が下顎骨と頭蓋骨をつなぐ役目を担っています
ここに障害がでても顎関節症につながります
上記は、顎関節の内部で一番大事なところです
下顎骨と頭蓋骨のつなぎ目は関節円板というクッションになる軟組織があります
これの変形や擦り切れが顎関節症に大きく関わり、自然治癒しない顎関節症に進むことが多いようです
上記顎関節症治療の歴史です
この病気の原因は多岐にわたり、先達の歯科医学者によりさまざまな研究が行われました
最初はかみ合わせのずれが原因、次には筋肉や精神的ストレス、さらには顎関節の内部、と原因究明がすすみました
そして現在は、MRIの進歩により新たな切り口での病態の解明がされています
これらの結果より、1970年代米国で頻繁に行われた顎関節における外科的療法は、現在ほぼ行われなくなりました
上記顎関節症の発症要因です
顎関節症は誰にでもおきうる病気です
もともと顎の関節の弱い人・歯ぎしりやかみしめの常習化した人・歯並びの悪い人・精神的ストレス・硬いものばかり食べる人等のいろいろな要因が重なり、一定の耐久力をこえたところで発症すると考えられます。
また弱い痛みでも長期にわたり続くと痛みの原因が除去された後も、痛みがとれなくなることあるのです
ということで、症状が同じ顎関節症でもその原因によりいろいろあることがわかってきました。そこで2001年にI~Ⅴ型に分類されたのです
I型からⅣ型まで順番に悪化するのですが、原因が特定できないⅤ型というのも約8%あります
以下関節円板に関わってⅢ型について説明します
関節円板を再度説明すると下顎と頭蓋骨の隙間に介在し下顎が動く際にクッションの役割を担います
その関節円板が、下顎と頭蓋骨の隙間前方に偏移してしまう場合があるのです。するとクリック音と呼ばれる、関節から出る音が開閉時著明になります
これをⅢa型とよびます
Ⅲa型がの病状がすすむと関節円板が前方に偏移しっぱなしになってしまった上に、円板自体が下顎開口運動を阻害し口があかなくなってしまいます。これをⅢb型といいます。
Ⅲa型からⅢb型へ移行するのは、10%程度といわれますがここまでくると生活上おおきな障害がでます
Ⅳb型でずっと口が開かなくなった人が、ある時期から再び徐々に口が開くようになることもあります。開口運動の邪魔にならない位置まで関節円板がずらされたことによります。ただこの状態だと骨と骨が直接触れ合うので、下顎骨の先端部がすり減り・変形を起こしたりします。こうなると以前まであったクリック音から(ポキ・カク)からクレピタス音(ジャリジャリ)に変化する
最後に顎関節症の症状はあるが、病態不明な顎関節症です
ストレスが起因する要素がつよいようです
かように顎関節症はふくざつな経緯をたどる疾病といえます
今回の顎関節症の解説はここまでで、次回はその治療法を中心に記していきたいと思います
パール歯科医院では、患者様が安心して治療を受けられるよう、安全性に重きを置いて治療を行っています。これまでに多数の症例を扱ってきた実績もございますので、治療方法や費用についてのご相談はお気軽にお問合せ下さい。
パール歯科医院 治療のこだわり
https://www.pearl-dental-clinic.net/quality/
パール歯科医院 インプラント治療7つのこだわりについて
https://www.pearl-dental-clinic.net/subject/implant2/
パール歯科医院
日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医
院長 藤田陽一
新着記事一覧
- 2025年05月21日定期検診を受けた方が医療費を節約できるのか?
- 2025年05月15日症例ブログ:顎関節症とその治療について
- 2025年04月30日むし歯とは・・・?
- 2025年04月18日子どものうちに正しい歯磨きを習慣づけることの重要性
- 2025年04月10日インプラント治療に年齢制限はあるのか徹底解説
お問合せ・ご予約はこちら
ご相談をご希望の方は、下記の電話番号までお電話いただき初診のご予約をいただくか、 下記の「無料相談メールフォーム」に相談内容をご記入の上、送信ボタンを押して下さい。 電話やメールではお答えするのが難しい場合には、初診のご予約をお願いする場合があります。 また、初診はすべて保険内での診察となります。
メールフォームでのご相談
ご予約前のご質問や疑問に
メールでお応えします
※電話での無料お悩み相談は承っておりません。
診療中にお受けしてしまうと、他の患者様にご迷惑をお掛けしてしまいますので、ご理解の程お願い申し上げます。