歯の豆知識ブログ

明眸皓歯な女性増えています!

歯科治療に際し、私たち歯科医師は患者様の歯や歯肉だけでなく、お口の中全体特に前歯を治療する場合、顔貌のバランスも考えながら治療をしています。見た目上にも、前歯をインプラントやブリッジあるいは入れ歯で治す場合、口唇の形や目鼻立ちとの関連が大事なところとなってくるのです。ですので歯に問題をかかえるとお口の中全体に影響が出ますし、それが引き金になって、かみ合わせの変化さらには顔立ちの変化にまでおよぶことがよくあるのです。顔貌が左右非対称な人の場合、その大部分はかみ合わせが原因になっています。

「明眸皓歯」という言葉があります。涼しげな目元や通った鼻筋なども美人の条件ですが、それにもまして白く美しい歯、笑った時に自然に上がる口角などは顔立ちの美しさを引き立てるとともに健康を連想させるのではないでしょうか。黒く変色したむし歯・腫れあがった歯肉・歯列不正や出っ歯・受け口などからは健康的な美しさは想像しずらいこと言うまでもありません。美容整形がもてはやされる昨今、健康に関わる事の少ない美容整形よりも口の中全体の美と健康に価値を見出す事、願ってやみません。

ところで歯にまつわる言葉というものは、意外と多くあるものです。

「歯が浮くような言葉」「歯に衣を着せない」「歯牙にもかけない」「歯がゆい思い」「切歯扼腕」「歯がたたない」「歯を食いしばってがんばる」等いずれも人の感情表現を表し、日頃の生活の心の動きや喜怒哀楽に深く関わっていることがよくわかります。

それとともに口の重要な機能の一つに、「言葉を話す」があります。人間同士のコミュニケーションは会話で成り立っています。この言葉を話す社会を作っているのは人間だけであり、仮に言語が通じ合わなくても十分に感情を合わせることは可能であると考えています。ただ最近のコロナの風潮でマスクをすることが常識のようになってきました。これですと口元の表情がよみとりずらくコミュニケーションをとることに幾分の支障をきたしてしまうのではないでしょうか。特に心配なのは発育未熟な乳幼児です、大人の口元を見て発音を覚えたり咀嚼をまねたりするのですが、それが十分にできません。同様に乳幼児は色々なものを、自分で触って外の世界を知っていくような時期にあります。表情の手がかりがとらえずらく、子供の好奇心や興味を示す心が薄まらないか心配であるむねの、臨床発達心理士の懸念もあるという事です。保育園のなかには保育士の先生に透明なマスクを着用させているところもあるとききます。コロナ感染上マスクは常識となっています。早くこの状況からの脱却を願ってやみません。

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