院長ブログ

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夏休みにスタート!【川崎市・小島新田】でできる中高生の矯正治療とは?

みなさま、こんにちは

川崎市「小島新田」駅から徒歩 1 分のパール歯科医院 院長の藤田です。

当院は、歯を守りたい、健康を実現したいと願う方の歯科医院で、担当歯科医師・歯科衛生士があなたの健康をサポートいたします。

 

目次

  1. 中高生の矯正はなぜ夏休みに開始するのがベスト?
  2. お子さまに合った矯正方法の選択肢
  3. 思春期に矯正を始めるメリットとは
  4. 学校や部活との両立はできる?
  5. パール歯科医院での中高生矯正サポート
  6. まとめ|お子さまの未来のために、今できることは何か?

 

はじめに:中高生の矯正治療は「夏休み」がベストタイミング?

お子さまの歯並びが気になりながらも、授業や部活動や習い事などの忙しさを理由に、つい先延ばしにしていませんか?実は、中高生の矯正治療は夏休みに始めるのが最適なタイミングなのです。

夏休み中は学校や試験から離れた時間を確保しやすく、通院の負担が少ないうえ、矯正装置への慣れや痛みの出やすい初期段階も落ち着いて過ごせるという利点があります。特に思春期は見た目や発音への配慮が重要になるため、周囲の目が気になりにくい長期休暇中にスタートできることは、心理的ハードルを下げる意味でも効果的です。

 

中高生におすすめの矯正方法とは?

矯正と聞くと、いわゆる銀色のワイヤーを想像される方が多いかもしれません。しかし最近では、目立ちにくい矯正方法も増えており、思春期の生徒にも受け入れられやすくなっています。

例えば、「マウスピース型矯正」は透明で目立たず、取り外しが可能な点から中高生に人気が高まっています。一方で、症例によってはワイヤー矯正のほうが適している場合もありますので、どの治療法がもっとも効果的かは、精密な診断が必要です。

当院では、最新の 3D 画像診断を活用した治療計画をご提案しており、お子さまの成長段階に合わせて最適な選択ができるようサポートしています。

思春期に矯正を始めるメリットとは?

中学生や高校生は、身長の伸びと同じように顎の成長も活発な時期です。この成長を上手に活かすことで、抜歯を回避できたり、より短期間で治療が完了できたりする可能性が高まります。

また、大人になってからの矯正に比べて歯の動きがスムーズで、骨への適応も早いため、治療がより効率的に進みやすいのも利点です。さらに、歯並びが整うことで虫歯や歯周病のリスクも低減し、将来にわたって健康な口腔環境を維持しやすくなるという長期的なメリットもあります。

 

学校生活や部活動への影響はある?

「矯正装置が痛そう」「部活で支障が出ないか心配」など、治療をためらう声も少なくありません。しかし最近の矯正治療は日常生活への影響が最小限になるよう配慮されていま

す。

特にマウスピース矯正は、必要に応じて取り外しができるため、楽器演奏や運動時にも対応可能です。もちろん、装着時間の管理は大切になりますが、保護者と一緒にスケジュールを立てることで、無理なく治療を進めることができます。

一方、固定式のワイヤー矯正でも、違和感や痛みは数日から 1 週間程度で落ち着くことが多く、ほとんどのお子さまが通常の生活に支障なく適応されています。

パール歯科医院での中高生矯正サポート

パール歯科医院では、中高生の心理面・生活面への配慮を大切にした矯正治療を行っています。治療前には必ず精密検査とカウンセリングを行い、お子さま本人と保護者の双方が安心して治療に臨めるようにしています。

また、診療は予約制で待ち時間が少なく、土曜日も診療を行っているため、通院のしやすさにも配慮しています。矯正治療中は月 1〜2 回程度の通院が必要ですが、近隣の「小島新田」駅から徒歩 1 分というアクセスの良さも、通院継続の大きなサポートになります。

費用面においても、治療開始前にトータルの見積もりをご提示し、分割支払いにも対応しているため安心です。不安や疑問を抱えたまま治療を始めることはありません。

まとめ:パール歯科医院で中高生の未来を支える矯正治療を

夏休みは中高生にとって、矯正治療を始める絶好のチャンスです。思春期特有の悩みやスケジュールにも配慮し、成長期を活かした効率的な治療が可能なこの時期に、ぜひ一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

パール歯科の矯正治療:https://www.pearl-dental-clinic.net/subject/orthodontics/

パール歯科医院では、お子さまの将来まで見据えた丁寧な診療と、高度な技術を活かした矯正治療をご提供しています。歯並びだけでなく、心まで整えるようなサポートを目指して、私たちは日々の診療に取り組んでいます。

あなたのお子さまの“未来の笑顔”を、私たちと一緒につくっていきましょう。まずはお気軽にご相談ください。

 

当院での取り組み

ネット予約:https://planetdentale.com/reserve/about.php?web_code=36693a3fcaafbaee

院長  藤田    陽一

院長紹介:https://www.pearl-dental-clinic.net/dr/

前歯と奥歯、実は役割が違う?歯の種類と働き

みなさま、こんにちは

川崎市「小島新田」駅から徒歩1分のパール歯科医院です。

当院は、歯を守りたい、健康を実現したいと願う方の歯科医院で、担当歯科医師・歯科衛生士があなたの健康をサポートいたします。

 

1.はじめに

今回は、歯の種類ごとの役割りついてご紹介します。

私たちの口の中にある歯は、すべて同じように見えて、実はそれぞれに異なるを持特徴っています。前歯と奥歯を比べてみても、形や位置だけでなく、果たしている機能も異なります。

今回は永久歯に限って記しています。

 

2.歯は全部で何本ある?

成人の永久歯は、親知らずを含めて上下合わせて32本あります。親知らずを除くと28本です。親知らずは生えてこないこともよくありますこの28本が、前歯、犬歯、小臼歯、大臼歯といった複数の種類に分けられ、それぞれ異なる形と働きを持っています。

 

3.歯の種類とその役割

口の中の歯は、大きく分けて以下の4つの種類に分類されます。前歯と奥歯の中にも種類があるのです。

① 切歯(前歯)…上下左右に計8本

切歯は、いわゆる「前歯」と呼ばれる部分で、正面に見える目立つ歯です。上顎と下顎にそれぞれ4本ずつあり、食べ物を最初に口に入れる際に重要な役割を果たします。主な働きには、以下のようなことが挙げられます

  • 食べ物を切断する
  • 発音を助ける(「さしすせそ」「たちつてと」など)
  • 顔貌や笑顔の印象を決定づける
  • 舌の顎を前方に動かしたとき奥歯が離れて奥歯の負担を少なくする

切歯は薄く平らな形状をしており、刃物のように食べ物に最初の切れ目を入れるために使われます。

② 犬歯…上下左右に計4本

犬歯は、切歯のすぐ横にある尖った歯です。最も根が長く、前歯よりも長持ちします。咀嚼運動の際に下顎を正しく導く役割も持ち、噛み合わせを安定させるのに重要な歯です。主な働きには、以下のようなことが挙げられます。

  • 食べ物を裂く、引きちぎる
  • 噛み合わせのガイド役
  • 顔の立体感や口元の輪郭を支える
  • 舌の顎を横方向にずらしたとき奥歯が離れて負担を少なくする

 

③ 小臼歯…上下左右に計8本

犬歯の後ろに位置する小臼歯は、前歯と奥歯の中間的な性格を持つ歯です。形はやや平たく、咬合面に小さな山状の咬頭があります。主な働きには、以下のようなことが挙げられます。

  • 食べ物をすりつぶす(主に肉類)
  • 噛みごたえを感じやすい部位
  • 咬合のバランスをとる
  • 犬歯がかみ合わないとき 犬歯の代わりをする

小臼歯は、前歯でかみ切った食べ物を奥歯に送る橋渡し役ともいえます。

④ 大臼歯…上下左右に計12本(親知らず含む)

大臼歯は最も奥にある歯で、食べ物をしっかりと噛み砕く機能があります。咬合面が広く、複数の咬頭を持つのが特徴です。歯の根も2~4に分岐しています。主な働きには、以下のようなことが挙げられます。

  • 食べ物をすり潰す・細かく砕く(主に野菜類)
  • 噛む力の中心を担う
  • 顎の成長・発達に影響する
  • 大きな力を支えることで前歯の負担を少なくする

中でも「第一大臼歯(6歳臼歯)」は噛む力の約60%を支えているとされ、失うと咀嚼能力が大きく低下してしまうのです。

4.それぞれの歯の重要度

歯の種類ごとの役割を見てみると、どの歯もそれぞれに意味があり、決して「どれか一つだけあれば良い」というものではないことが分かります。特定の歯を失うと、リスクが連鎖してしまいます。

  • 前歯を失うと… 見た目の印象が変わり、発音がしづらくなります。食べ物をかみ切ることも困難になります。
  • 犬歯を失うと… 咬み合わせのバランスが崩れ、歯のすり減りや顎関節への負担が増えることがあります。
  • 小臼歯・大臼歯を失うと… 噛みづらさを感じるだけでなく、他の歯が移動してしまうと噛み合わせのズレが起きることもあります。

つまり、どの歯にもそれぞれの働きがあり、互いに支え合って健康な咀嚼と口腔機能を保っているのです

1本歯が喪失しただけでも、なしくずし的に他の歯の寿命が短くなります。

 

5.歯が果たすもうひとつの大きな役割

実は、歯は「噛む」「話す」といった機能だけでなく、全身の健康にも関わっていることが分かってきています。特に大臼歯は、しっかり噛むことで脳に刺激を与え、認知症の予防や集中力の維持にもつながるといわれています。また、歯の喪失が食事の偏りを招き、栄養バランスの崩れや生活習慣病の悪化を引き起こすケースも少なくありません。

 

6.歯の健康を守るためにできること

健康な歯を長く保つためには、日頃のケアと定期的な検診が欠かせません。以下のような習慣を心がけましょう。

  • 毎日の丁寧な歯磨き(歯間ブラシやデンタルフロスも併用)
  • 食後のうがいを習慣にする
  • 噛みごたえのある食材も積極的に摂る
  • かかりつけの歯科医院での定期健診(年に2〜3回)

特に「奥歯は見えづらく磨き残しが多い」「前歯は目立つため変色に注意が必要」など、歯の種類ごとにケアのポイントが異なることも意識するとより効果的です。

7.まとめ

前歯と奥歯は見た目も、働きもまったく異なりますが、どちらも口の中で非常に重要な役割を果たしています。1本でも歯を失ってしまうと、そのバランスが崩れてしまい、噛み合わせや見た目、健康にまで影響を及ぼすこともあります。だからこそ、今ある歯を大切にすること、失った場合は早めに適切な治療を受けることが大切です。 お口の中でお悩みのある方や定期検診をご希望の方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください

 

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院長   藤田   陽一

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歯を失ったときの選択肢 ブリッジ・入れ歯・インプラントの違い

みなさま、こんにちは

川崎市「小島新田」駅から徒歩1分のパール歯科医院です。

当院は、歯を守りたい、健康を実現したいと願う方の歯科医院で、担当歯科医師・歯科衛生士があなたの健康をサポートいたします。

 

 

1.はじめに

歯を失ってしまったとき、どの治療を選ぶべきか悩まれる方は少なくありません。現在、一般的に行われている治療法には、「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」の3つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあります。それぞれについて解説します。

 

 

2.歯を失ったまま放置するリスクとは

「歯を失ったまま放っておくとどうなるのか」ご存じでしょうか。1本くらいなら問題ないと感じるかもしれませんが、実は残された歯や顎の骨、全身の健康にまで影響を及ぼす可能性があります。失った部分を放置していると、周囲の歯が倒れ込んできたり、噛み合わせが乱れたりします。これによって咀嚼機能が低下し、顎関節症や消化不良を引き起こすこともあるのです。さらに、見た目の問題や発音のしにくさも発生することがあり、1本の歯の喪失が他のすべての歯への大きな影響を与えるのです。

 

3.それぞれの治療法の特徴と選ぶポイント

 

・ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削って支えとし、橋をかけるように人工の歯を装着する方法です。固定式で違和感が少なく、保険適用で行えるケースも多いため、比較的手軽な選択肢といえます。治療期間も短く、2〜3回の通院で完了することもあります。見た目にも自然な仕上がりが可能ですが、健康な隣の歯を削る必要がある点はデメリットです。また神経が生きている歯の場合神経をとる必要がでることがあります。

ブリッジは、周囲の歯がしっかりしている方で、短期間で見た目や噛む機能を回復させたい方に適しています。

・入れ歯

入れ歯は取り外し式の人工歯で、失った歯の本数に応じて「部分入れ歯」と「総入れ歯」に分かれます。最も歴史の長い治療法であり、保険診療でも対応できます。製作期間は比較的短く、手術なども不要です。しかし、装着感に違和感を覚える方が多く、話しにくさや噛む力の低下を感じる場合もあります。特に保険診療の入れ歯は、金属のバネが目立つこともあるため、見た目を気にする方にはやや不満が残ることがあります。

また、保険外の入れ歯というものもあります。こちらは保険内のものより装着感が大きくよくなります。

それでも、広い範囲の歯を失った方や全身的な健康状態の関係で外科処置が難しい方には、有効で負担の少ない治療法です。

・インプラント

インプラントは、歯を失った部分の顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。天然歯に近い機能性と審美性を兼ね備え、近年注目されている方法です。入れ歯やブリッジと違い周囲の歯に負担をかけることがなく、顎の骨に直接埋め込むため、しっかりと噛めるのが大きなメリットです。また、見た目も非常に自然で、周囲に気づかれることもほとんどありません。ただし、外科手術が必要で、治療期間も数ヶ月かかることが一般的です。また、保険適用外となるため費用が高額になる点も考慮が必要です。さらに、顎の骨の量や質、全身の健康状態によっては、インプラントが適応できないケースもあります。

インプラントは、他の歯に悪い影響を与えずに見た目や機能性を重視したい方、そして長期的に安定した治療を希望する方におすすめです。

4.治療方法はどれがいいのか?

実際にご自身に合っている治療法は、どのように選べばよいのでしょうか。たとえば、費用を抑えたい方には保険がきくブリッジや入れ歯が現実的な選択肢になります。また、治療期間を短くしたい場合も、ブリッジや入れ歯が向いています。一方、見た目の自然さや、しっかりとした噛み心地を重視したい方、長く使える治療を希望する方にはインプラントが適しているといえるでしょう。また、隣の歯を削りたくない、取り外しの手間を避けたい、といった希望がある方にとっても、インプラントは魅力的です。ただし、骨の状態や全身の健康状態により、歯科医院での精密な検査が不可欠です。レントゲンや歯肉の検査や口腔内スキャンを行っていきます。

5.歯科医院でのカウンセリングが大切

歯の治療は、患者様お一人おひとりに合った方法を選ぶことが大切です。インプラントがベストであるのは言うまでもありませんが口腔内の状態はもちろん、ライフスタイルや経済的な事情、将来の健康への意識なども治療選びに大きく関わってきます。

どの治療法にもメリット・デメリットがあるからこそ、歯科医師とよく相談しながら、自分にとって納得のいく選択をすることが重要です。気になることや不安があれば、遠慮せずに質問し、納得してから治療に進むようにしましょう。

6.まとめ

歯を失ったときに選べる治療法には、「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」があり、ブリッジと入れ歯も保険と自費があります。それぞれ異なる特徴とメリットがあります。どの治療が合っているかは、人それぞれです。自分に合った治療法を見つけるために、まずは信頼できる歯科医院でしっかりと相談してみましょう。

当院では、安全性を特に重視したインプラント治療を行っております。院長の藤田陽一は日本航空インプラント学会承認のインプラント専門医です。インプラント治療の知識と経験が豊富な歯科医師、スタッフが治療を担当いたしますので、インプラントを検討されている方はお気軽にご相談ください。

 

当院での取り組み

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院長   藤田   陽一

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症例ブログ:顎関節症とその治療について その2

川崎区にある歯医者 パール歯科医院 院長の藤田です

今回の症例ブログは、「顎関節症とその治療について」の続きになります。

前回の顎関節症とその治療についてはこちらからぜひ、お読みください

https://www.pearl-dental-clinic.net/director/%e7%97%87%e4%be%8b%e3%83%96%e3%83%ad%e3%82%b0%ef%bc%9a%e9%a1%8e%e9%96%a2%e7%af%80%e7%97%87%e3%81%a8%e3%81%9d%e3%81%ae%e6%b2%bb%e7%99%82%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/

前回お知らせしたとおり、顎関節症には顎関節周囲の筋肉が原因となるⅠ型 関節包や靭帯が原因のⅡ型 関節円板が原因のⅢ型 周囲骨の変形が原因のⅣ型 原因不明のⅤ型に分類されます。特に関節円板の復位が可能なⅢ型aがⅢ型bに移行するか否かが予後の良し悪しに大きく関わると私見になりますが考えています

顎関節症(TMD)は、その原因となるものが様々なのでその診断が重要となります。まず最初の診断は下顎頭と呼ばれる下顎の後部先端つまり顎関節につながっている箇所の形態上の変形があるかどうかです。これは以下に記すとおりレントゲン撮影あるいはMRIで診断できます。

この下顎頭に変形が見られれば、Ⅳ型になります。

次は、開口制限の有無と直前までのクリック音の確認です。関節円板が前方にずれて戻らない状態ですと、口を開くのが困難になり、よく言われるところの「握り寿司」が食べられない状況になります。また独特のクレピタス音(ジャリジャリ)がでることあります。これは軟骨である関節円板が外れることで、骨と靭帯が直接触れ合って出る音と言われています。下図の「直前までのクリック」は「直前までのクレピタス」の誤記のようです。

これらがあればⅢ型b重症の区分けとなりそうです

続いては、関節円板が外れたり戻ったりの際にでてくる「ひっかかり」あるいは「関節雑音」の確認です。関節雑音とは、独特のクリック音(カク・ポキ)があるかどうかで、あるようならばⅢ型b、ないようなら原因不明やストレス等のⅤ型となります。クリック音等がなく関節部に疼痛があれば、靭帯・関節包に問題があるⅡ型、関節部疼痛はないが、周囲の筋肉に張りや痛みがある場合はⅠ型と判別します。

次に顎関節症の治療について、記していきます

上記述べたように、顎関節の原因は多岐にわたります。その原因を確定した上で、治療を行わないと、治療を繰り返しても好転していきませんし場合により悪化させてしまいます。その反面、時間の経過とともに特に治療を施さずとも症状が消失してしまうこともよくあるのです。

そこで、若干のそもそも論になりますが、顎関節症になっても基本的にやってはいけない医学的な面からみた治療、というのを記したいと思います

1 外科的療法

1970年代、主に米国でこの治療法が行われました。字ずらの通り顎関節にメスを入れて、関節円板を切り取ったり靭帯等を移植したりする術式です。主に膝の関節で行う手術を顎関節に応用したものです。ただ顎関節というのは、膝の関節と異なり動きの方向性が複雑で、良好な結果はえられませんでした。むしろ外科的侵襲により、長期間でみるところの自然緩解が阻害されることになってしまったのです。また治癒過程でも頭蓋骨をつなぐ関節だけに、患者にとっては、はなはだ苦痛が伴ったようです。令和の時代すっかり消失した治療法です。ただ自分が学生時代には、教科書にこの「外科的療法」がまだのっていたのを思い出します。

 

2天然歯の削合

こちらは、日本顎関節学会が数年前に正式に発表したことで、論争に決着がついた格好となりました。つまりまったく治療の手が加わっていない歯を、顎関節治療を目的に削るのは良くないということです。早い話が、そんなことしなくても顎関節症は自然緩解することもよくあるし、かみ合わせの最中に自然と歯が削れたり、移動したりするので自然にまかせろ。ということです。ただ問題点が歯周病的な歯の動揺を治療するという見地にたつと、天然歯削合が、他の学会的にはゆるされてしまうのです。顎関節症で歯周病も患っている人はたくさんいるので、このあたりは歯科医師の判断に委ねられるようです。

 

顎関節症Ⅰ型治療法

顎関節症の治療法にはいろいろありますが、対症療法として、関節痛に対しては安静を指示し、以下療法に推移します

物理療法

物理療法には、咀嚼筋のマッサージ、患部を温める温罨法(おんあんぽう)、電気刺激療法などが含まれます。マッサージは主に手指を用いて筋肉に機械的な刺激を与え、血流を促進し痛みを緩和します。特に、入浴後にリラックスした状態で行うことが推奨されています。温罨法では、ホットパックや蒸しタオルを用いて組織の温度を上げ、血流増加や筋緊張の緩和を図ります。電気的に筋肉を刺激するマイオモニターやTENS(経皮的電気刺激療法)は、筋のリラックスと痛みの除去に効果があります。

運動療法

凝り固まった筋肉をほぐす目的の筋伸展訓練は、大口開による咀嚼筋のストレッチングを通じて、筋肉の柔軟性や血流を高め、顎の開閉能力を向上させます。この訓練は患者自身が日常的に行うことができ、朝晩の習慣として取り入れることが望ましいですし短期間では効果がでないこと良くあります。訓練は軽い痛みを伴うこともあります。

 

薬物療法

薬物療法では、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンが用いられます。これらの薬剤は、痛みの原因となる化学物質の活動を抑えることで、痛みと炎症を軽減します。慢性筋痛や広範囲の筋痛および痛み神経の過敏化に対しては三環系抗うつ薬が効果的なこともあります。ただし、ただし根本的治療とはならないため、安全性を最優先に考慮し、最小限の期間と用量で行われるべきです。

 

◎アプライアンス療法

スタビライゼーションアプライアンスは、顎関節症の治療において広く使用されています。この装置は、顎の咬合を均一に保ちながら咀嚼筋の緊張を緩和し、顎関節への負担を軽減します。マウスピース療法やナイトガード療法とも呼びます。通常は夜間に使用されますが、状況によりますが日中も使用してもらうことあります。

次に、就寝中に歯ぎしりや食いしばりのある方にはスプリントと呼ばれる装置(ナイトガードやマウスピースという事もあります)を歯の上につけて寝てもらい、顎のズレを修正していく事から始めるのが一般的です。

他に、顎関節症の発症や経過には生活習慣が深く関わっているということを、患者さんに気づいてもらい、それをとり除く努力をしてもらいます。日中のくいしばり、偏咀嚼の癖などがあることを気づいてもらい、家庭や職場で意識して悪い癖なだの改善を行います。何もしていないときに上の歯と下の歯が接しているだけでも筋肉に負荷がかかり、脳がストレスをかんじていることを知っていただき、やめてもらうことが大切です。

 

また、各個人の平均最大開口量である人差し指から薬指まで3本を縦にして口に入れて、筋肉のつっぱり感を感じながら5秒間そのままの状態にしてストレッチするのが大変効果的です。

どうしても治らない場合には筋肉のしこりであるトリガーポイントに直接ボトックスなど筋肉の過緊張を取り除く注射をすることもあります。

顎関節症Ⅱ型治療法

基本的にはⅠ型と同様ですが使用薬剤・運動療法等若干異なります

◎薬物療法

顎関節痛の治療においては、NSAIDsが通常用いられます。これらの薬剤、例えばジクロフェナク、ナプロキセン、ロキソプロフェンは、顎運動時の痛みをやわらげるために効果的です。これらの薬は通常、急性の痛み管理に用いられ、投与は最長で7日間とされ、痛みのコントロールと炎症の抑制を目的としています。薬物療法は頓用ではなく、時間を定めての服用が推奨されます。

◎運動療法

顎関節の可動性を向上させるために、顎関節可動化訓練が行われます。この訓練は、顎の開口制限がある患者に特に推奨され、顎の動きを促進し、関節の機能を改善するために実施されます。治療は軽度の疼痛がある場合でも継続されることが多く、痛みが強い場合には炎症が収まるのを待つこともあります。また、手技によるソフトな外力を顎関節に適用し、滑走や回転運動を促して顎の動きをスムーズにします。

 

◎アプライアンス療法

顎関節痛障害におけるアプライアンス療法は、咀嚼筋の痛みを管理する目的で用いられるスタビライゼーションアプライアンスと同様です。

 

顎関節症Ⅲ型a治療法

◎復位性の治療

復位性の顎関節円板障害では、基本的には円板の復位を目指さず、痛みや間欠ロックのない場合は経過観察が推奨されます。ただし、開口制限を恐れて自発的に開口を制限している場合は積極的な開口を指導します。症状が重度で日常生活に支障をきたしている場合には、運動療法や薬物療法の検討があります。

 

◎運動療法

運動療法では、顎関節授動術や顎関節可動化訓練が行われます。顎関節授動術は、元に戻らない関節円板前方転位や、時として起こる開口障害に対して行われます。また、顎関節可動化訓練では、患者自身が顎の動きを意識した訓練を行います。症状が強い場合や復位が困難な場合は、専門医の紹介も検討されます。

◎アプライアンス療法

アプライアンス療法では、スタビライゼーションアプライアンスや、顎の位置を前方にずらす整位型アプライアンスが使用されます。これらのアプライアンスは、関節円板の復位や後方偏位が原因と考えられる負担の軽減を目的としています。このあたりが、歯科医師の腕の見せ所ですが、治療の設定は個々の患者に合わせて調整され、関節円板の復位後には大掛かりな咬合再構成が必要な場合もあります。

 

顎関節症Ⅲ型b治療法

原則的に顎関節症Ⅲ型bの確定診断にはMRIによる画像検査が必要であり、口腔外科医等、専門医との連携が必要になります。治療法は顎関節症Ⅲ型a踏破します。その上で経過観察が主な治療となりますが、痛みや開口障害顕著な場合には、対症療法的治療法が検討されます。偏位した関節円板はやがて縮小消滅してしまい、新たな関節円板が形成されるという学説もあるようです。

 

顎関節症Ⅳ型治療法

変形性顎関節症と呼ばれるⅣ型の基本治療は、ほかの型式の治療と同様に対処されます。

診断にはMRIやX線検査が用いられますが、治療の選択には注意が必要です。自然経過が良好であるかの見極め長期的な観察も必要です。下顎頭の変形やそれに伴う咬合問題が進行する可能性もあります。専門医は、下顎頭の変形や咬合不全に対処するために口腔機能回復療法や補綴歯科治療、場合により矯正歯科治療を必要に応じて行います。

顎関節症Ⅴ型治療法

以下表による他の疾患との鑑別も考えながら

対症療法を続け、長期予後をみていきます

歯科的な問題点が見いだせないため、医科の先生に依頼・相談になることもあります

顎関節治療に対しての考察とまとめ

顎関節症はself-limitedな疾患と考えられ、経過観察でも症状が治まる傾向にあります。このこともエビデンスの裏付けをもった治療法が確立しずらい要因ともいえるのではないでしょうか。

現行治療方針のバックグラウンドとなる多因子説も簡単にまとめると総合的なストレスが頭蓋・下顎骨を含めた姿勢を司る筋神経システムに集中することで、生体のもつ適応力を超えた時点で発症するものと考えられます。ただこのストレスも時間経過により生体の適応力が変化することで、徐々に吸収されていくのである。

以上の考察と近年の研究結果・各種論文より推し量られる治療方法としては、可逆的な治療を優先させるという考え方が主流となった訳である。つまりむやみに天然歯を削ったりしない方法といえます。以前米国で主流になった顎関節外科治療の類は論外です。顎関節症は、放置していても周囲の骨・軟骨・円板・靭帯・筋肉等が馴染んでくることにより、症状が消失する傾向にあること先に記したとおりです。ですので顎関節症の根本原因と考えられる、不良なかみ合わせや就寝時の姿勢、あるいは顎にストレスがかかる悪習癖をとりのぞけば、問題がなくなる傾向にある。その反面根本原因が除去できず、顎関節組織がストレスにさらされ続けると、症状はすすみ開口困難や顎関節の慢性的な疼痛に至る事があるため、長期的な視点で経過観察の必要性があるものと考えられます。

ただ例外として特に高齢者に多いのであるが、多数歯の欠損につらなり咬合が崩壊状態の患者様においては、上記の考えを考慮するのは当然として

1治療前の咬合状態や咀嚼運動の確認

2治療自体が顎関節症を悪化させないための配慮

3顎関節にとって最もストレスのかからない下顎の位置(中心位)の再現

4術後の長期的管理

等が肝要といえる

今回も、医療法人アクアマリン パール歯科医院 ドクター勉強会の内容を一般の方々に、理解しやすいよう専門用語等をわかりやすい単語に置き換えて説明したつもりですが、

どうしても特殊な分野なので一部説明がわかりずらくなってしまったかもしれません。

今後の課題にしていきたいと思います

パール歯科医院は、歯科における全ての分野を題材にして、勉強会を開きスタッフ全員の知的向上を目指しています。ご共感いただける方は、ぜひ当院スタッフに加わっていただけると嬉しい限りです。

 

無料相談:https://www.pearl-dental-clinic.net/mailform/

院長紹介:https://www.pearl-dental-clinic.net/dr/

医療法人アクアマリン パール歯科医院 理事長 藤田陽一

むし歯菌ってどこから来るの?親子で守る歯の健康

みなさま、こんにちは

川崎市「小島新田」駅から徒歩1分のパール歯科医院 院長の藤田です。

当院は、歯を守りたい、健康を実現したいと願う方の歯科医院で、担当歯科医師•歯科衛生士があなた の健康をサポートいたします。

目次

  1. むし歯菌は誰でも持っている?
  2. 生まれたばかりの赤ちゃんにはむし歯菌がいない!
  3. むし歯菌の感染経路とは?
  4. 最も多い感染源は“ママ”の唾液!?
  5. スプーンの使い回しに注意
  6. 感染を防ぐために親御さんができること
  7. キシリトールでむし歯菌をコントロール
  8. 感染のピークは生後半年から3歳
  9. まとめ:親のケアが子どもの歯を守る

 

  1. むし歯菌は誰でも持っている?

実は、生まれたての赤ちゃん以外100%の人がむし歯の原因となるむし歯菌がお口の中にいるのです。
極端な話ではありますが、もしむし歯菌がいなければ、歯を磨かなくてもむし歯にはなりません。

https://www.pearl-dental-clinic.net/subject/kids/

  1. 生まれたばかりの赤ちゃんにはむし歯菌がいない!

驚くかもしれませんが、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、むし歯菌はいません
正確には、歯が生えてくる生後6ヶ月頃までは、むし歯菌が存在していないのです。
なぜなら、むし歯菌は歯がないと生きていけないからです。

  1. むし歯菌の感染経路とは?

では、赤ちゃんの口の中にはなかったはずのむし歯菌は、どこから来たのでしょうか?
感染ルートはご想像のとおり
唾液を介した人から人への感染です。

 

  1. 最も多い感染源は“ママ”の唾液!?

特に多いのが、お母さんから赤ちゃんへの感染です。
一緒にいる時間が長いことから、どうしてもママの唾液が赤ちゃんの口に入る機会が増えてしまうんですね。

 

  1. スプーンの使い回しに注意

たとえば、赤ちゃんに食事を与える時。
「味見をしたスプーンでそのまま食べさせる」
「ママが口をつけた箸でご飯をあげる」
そんなこと、ついついやってしまいますよね。

でも、そのスプーンや箸から、気が付かないうちにむし歯菌が赤ちゃんにうつってしまうのです。

  1. 感染を防ぐために親御さんができること

そこでパール歯科医院からのご提案です。

  • スプーンや箸の共用はなるべく避けること
  • ご両親のお口の中のむし歯菌を減らすこと

特に重要なのは、親御さん自身がむし歯を治すことです。
むし歯菌は、むし歯の内部で大量に繁殖しています。
放っておけば、唾液中のむし歯菌の量もどんどん増えてしまいます。

毎日の歯磨きを丁寧に行い、定期的に歯科医院でのチェックを受けて、口腔内の健康を保ちましょう

 

  1. キシリトールでむし歯菌をコントロール

さらにおすすめしたいのが、100%キシリトールのガムやタブレットの活用です。
キシリトールには、むし歯菌を弱らせる効果があります。ポイントは100%キシリトールです。100%と明記されていないものはキシリトールと砂糖が混合されています。
親御さんが日常的に摂ることで、むし歯菌の活動を抑えることができるのです。

 

  1. 感染のピークは生後半年から3歳

なぜこの時期が重要なのか?
それは、この時期に乳歯がどんどん生えてくるからです。
生えたての歯は、特に感染しやすい状態。
だからこそ、生後半年から3歳までの間にむし歯菌の感染を防ぐことがとても大切です。

今、メタボリックドミノという考えが普及しています。子どものむし歯が成人病に結び付くという考え方です。

  1. まとめ:親のケアが子どもの歯を守る

むし歯菌は、実は私たち誰もが持っている細菌であり、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在しません。ところが、歯が生え始める生後6ヶ月頃から、主に唾液を介して周囲の大人、特にお母さんから感染するケースが多く見られます。

その感染を防ぐためには、まず親御さん自身のお口の健康を保つことが重要です。むし歯をしっかり治療し、毎日の歯磨きを丁寧に行い、必要であれば100%キシリトールを取り入れることで、むし歯菌の量をコントロールすることが可能です。

また、食事の際のスプーンや箸の使い回しを避けるなど、日常生活でのちょっとした工夫も、お子さんをむし歯から守る大切なポイントになります。

むし歯菌の感染リスクが最も高まる生後半年から3歳の間に、しっかりと予防を行うことで、お子さんの将来の歯の健康だけでなく全身の健康も大きく守ることができます。親御さんの意識と行動が、お子さんの健やかな笑顔と一生の健康を支えているのです。

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パール歯科医院

院長 藤田 陽一

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治療が終わっても気は抜けない?ワイヤー矯正後の保定期間の重要性

みなさま、こんにちは

川崎市「小島新田」駅から徒歩1分のパール歯科医院 院長の藤田 陽一です。

当院は、歯を守りたい、健康を実現したいと願う方の歯科医院で、担当歯科医師・歯科衛生士があなたの健康をサポートいたします。

  • はじめに
  • 保定ってなに?矯正後のリテーナー生活
  • なぜ保定期間が必要?
  • 保定期間はどれくらい?
  • 保定期間中の注意点
  • リテーナーをサボると…どうなる?
  • まとめ

 

1.はじめに

今回は、ワイヤーブラケット矯正後の保定期間について説明します。とても大事な時期になります。

ワイヤー矯正できれいな歯並びを手に入れたときの嬉しさは、矯正治療を受けた方にしか分からない喜びだと思います。しかし、その感動のゴールと思われがちな瞬間、実は矯正治療の“本当のスタート”とも言える「保定期間」が始まります。矯正治療が終わった後も油断せず、しっかりと保定を行うことで、理想の歯並びを長く保つことができるのです。

2.保定ってなに?矯正後のリテーナー生活

矯正治療では、ワイヤーやブラケットを使って歯を美しく並べていきます。時間と労力をかけて移動させた歯ですが、実はそのまま放っておくと、元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起 こってしまうのです。この「後戻り」はなんとしても防ぐ必要があります。それを防ぐ「リテーナー(保定装置)」を使用する保定期間です。

矯正治療後の歯並びを安定させるためのリテーナーには、大きく分けて取り外し式と固定式の2種類があります。それぞれに長所・短所があるため、ご自身のライフスタイルや歯の状態に合った装置を選ぶことが大切になります。

 

・取り外し式のリテーナー

取り外し式リテーナーには、透明なマウスピース型や、ワイヤーつきのプラスチックプレート型

(ホーレータイプ)などがあります。マウスピース型は、薄く目立ちにくいため、見た目を気にする方に人気です。一方で、ホーレータイプは耐久性があり、調整もしやすい特徴があります。

外した後は専用のケースで保管してください。

これらは食事や歯みがきのときに簡単に外すことができるため、口腔内を清潔に保ちやすく、むし歯や歯周病のリスクを抑えられる点がメリットです。ただし、患者様ご自身が毎日装着管理をする必要があり、使用時間が不十分だと後戻りのリスクが高くなるため注意が必要です。

お口の中が清潔に保たれる反面、全ては患者様にかかってくるのです。

・固定式リテーナー

固定式リテーナーは、主に前歯の裏側(舌側)に細いワイヤー(約0.5mmの直径)を接着剤で貼り付けて固定するタイプの保定装置です。この方法の最大のメリットは、取り外しの手間がないことと、装着忘れがないことです。日常生活の中で装置の着脱を気にすることなく、無意識のうちに保定が継続できるため、特に後戻りしやすい前歯部には非常に効果的です。治療後2年間はこのままになります。

ただし、ワイヤーの周囲にプラーク(歯垢)がたまりやすく、歯みがきが難しくなる場合もあるため、丁寧なケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。また、装置が取れたり、変形した場合には早めの対応が必要です。舌で触ると多少の違和感を感じることもあります

3.なぜ保定期間が必要なのか?

歯が並んだら治療は終わりでよいのでは、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、歯は骨にしっかり固定されているように見えて、実はとても繊細で動きやすいものです。矯正治療で動かされた歯は、周囲の骨や歯ぐき、筋肉のバランスがまだ不安定な状態です。特に治療終了直後の数カ月は、最も後戻りしやすいタイミングです。

保定装置を使用することで、歯が新しい位置になじんで、周囲の骨や歯肉組織としっかり結びつくまでの「安定期間」を守ることができるのです。

 

4.保定期間はどれくらい?

個人差はありますが、保定期間は少なくとも1年〜2年、長い方では数年単位での継続が勧められることもあります。特に以下のようなケースでは、保定に時間がかかることがあります。

  • 抜歯をすることでスペースを設けて矯正を行った方
  • 重度の叢生(デコボコの歯並び)があった方
  • 舌癖や口呼吸など、筋肉の影響で歯が動きやすい傾向がある方
  • 噛み合わせを含め歯列矯正を行った方

リテーナーの使用を怠ってしまうと、せっかく整えた歯が少しずつずれてしまい、再治療が必要になることも少なくありません。リテーナーを使用してもらうことが、美しい歯並びを維持するためのカギなのです。

 

5.保定期間中の注意点

リテーナーを正しく使うために、以下のポイントに注意しましょう。

① 毎日決められた時間、必ず装着する

初めの数カ月は、1日20時間以上の装着が基本です。安定してきたら、歯科医師の指導のもと徐々に夜間だけの装着へと移行することもあります。

② マウスピースタイプ・ホーレータイプは食事・歯みがき時は外す

食べ物が詰まりやすく装置の破損にもつながるため、外してから食事をしましょう。装置は水で軽くすすぐなど、清潔に保つことも大切です。

③ 定期的なチェックを受ける

保定中も歯の状態や装置の変形などを確認するために、定期的な受診を続けること必須です。装置の破損や歯並びの変化にも早く対応できます。

 

6.リテーナーをサボると…どうなる?

気を抜いてリテーナーをサボってしまうと、数日〜数週間で後戻りが始まってしまいます。歯の戻りはじわじわと進み、気づいたときには「元に戻ってしまった…」という事態になることも珍しくありません。

再治療になると、費用も時間も再び必要になってしまいます。特に前歯は見た目への影響も大きく、後戻りの多い部位なので注意が必要です。

 

7.まとめ

ワイヤーブラケット矯正は、歯を動かすことだけがゴールではありません。その歯並びを、どれだけ長く維持できるかが本当の勝負です。せっかくの努力と費用を無駄にしないためにも、保定期間のリテーナー使用を怠らず、しっかりとケアを続けていきましょう。

当院ではワイヤー矯正をはじめインビザライン、小児矯正など各種矯正治療を行っております。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください

 

矯正について:https://www.pearl-dental-clinic.net/subject/orthodontics/

 

パール歯科医院 院長

藤田陽一

院長紹介:https://www.pearl-dental-clinic.net/dr/

 

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